こんな方に向けた記事です。
大学でも、大学院でも研究室に入ると研究テーマを決めて取り組むわけですが、ぼくはこの研究テーマ決めが一番苦労しました!
●論文をたくさん読む必要がある
●読んだ論文とは異なる研究テーマを考えないといけない
●せっかく思いついた研究も類似論文が出てくる
だからこそ研究テーマの見つけ方は試行錯誤をして、自分なりの研究テーマの決め方にたどりつきました。
今回は悩んだ末にたどりついた研究テーマの決め方についてご紹介します!
ぼくは大学院の2年間で国際学会2回(どちらも査読あり)、国内学会1回の発表をしているため、少しは参考になると思います。
Contents
研究テーマの決め方
①興味ある分野のキーワードを出す
料理で例えると「カレー」くらいのざっくりとしたキーワードでOK。
材料は何を入れるか、スパイスは何を入れるかは論文調査で絞っていきます。
ただしこの段階である程度キーワードが決まっている方が論文調査しやすいので、できるだけ自分の興味のあるキーワードを絞っておくと良いでしょう。
②トップカンファレンスの論文調査をする
それぞれの研究分野にはトップカンファレンスと呼ばれる学会が存在し、その学会で発表することが世界中の研究者の目標になっています。
まずはキーワードに対して多くの研究を扱っているトップカンファレンスの論文を最低5年分読みます。
5年分といっても読むのは論文のAbstract(要旨)だけ。
トップカンファレンスと言われる学会は全て英語なので読むのに骨が折れますが、Google翻訳を駆使して頑張ってください!
トップカンファレンスの論文調査をして最先端の研究を知ることで、興味のある分野を絞っていきます。
③調査した類似論文の成果を理解する
最先端の研究を知って研究したい分野を絞ったところで、続いて自分が研究したい分野の論文を網羅します。
調査にはGoogle Scholarを使いましょう。もちろん検索は英語。
ここからが重要ですが、論文を読むときは手法と実験方法に注目しないで、何を達成した研究かを理解するようにしてください。
ぼくは研究テーマを探すときにこれで大失敗をして、教授にキレられました笑
論文を読む上で一番大事なことは、何を課題として何を達成したかです。
手法や実験方法は研究内容を証明するための手段でしかありません。
論文では手法や実験方法に比重を置いて説明しているため、目が行きがちになるので注意しましょう。
欲を言うと、この研究ではなぜこの手法や実験方法が使われているのかまで踏み込むとさらに理解が深まるので、ぜひ取り組んでみてほしいです。
④既存研究の軸をずらして新規性を作る
新しい研究をするときは他には無いもの(新規性)で役にたつもの(有用性)でなければいけません。
有用性は類似研究で既に証明されているので、後は新規性を見つけます。
ぼくは既存研究から軸をずらすことで自分の研究の新規性を作っていました。
既存研究からの軸は大きくずらずほど価値の高い研究になります。
例えばカレーも最初はごはんにかけることが普通でしたが、うどんやラーメンにかけて食べても美味しいことはわかりました。
カレーうどんやカレーラーメンを最初に生み出した人は価値の高い研究成果と言えます。
(わかりにくい例でごめんなさい)
だけどぼくはこのレベルで軸をずらした研究はできていません。。。
せいぜいカレーに入れる具材やスパイスを少しアレンジしたくらいです。
それでも査読通過率30%の学会を通過しているので、修士で卒業して一般企業に務める予定の人なら充分だと思います。
つまり既存研究から一部の要素をずらすだけでも、立派な研究テーマになるということです。
まとめ【わずかな新規性でも大きな成果!】
想像以上に研究テーマの調査ってしんどいです。
世界中の研究者が研究をしているので当然ですが、わずかな新規性を生み出すだけでも大きな成果です。
革新的な研究ができなくても、立派な国際学会で堂々と発表する研究はできます。
今回紹介した研究テーマの決め方が少しでも参考になればと思います。
①興味ある分野のキーワードを出す
②トップカンファレンスの論文調査をする
③調査した類似論文の成果を理解する
④既存研究の軸をずらして新規性を作る
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